こんばんは。大山です。
8月4日火曜日の診察時間です。
9時30分 から 12時 まで
16時 から 20時までとなります。
よろしくお願いします。
医療分野において、バセドウ病や橋本病といった甲状腺疾患があることは
ご存知の方も多いかもしれませんが
わんちゃんやねこちゃんにも甲状腺機能亢進症および低下症という甲状腺機能があります。
わんちゃんでは低下症が、ねこちゃんでは亢進症が多いことが知られています。
これら甲状腺疾患の診断方法は
特徴的な症状 + 血液検査による甲状腺ホルモンの測定になります。
この『特徴的な症状』というのが非常に大事で
症状がないのにホルモンの数値だけで診断するのは間違っているということです。
当院もそうですが、甲状腺ホルモン測定が院内で可能な機械を導入している動物病院も多いです。
そのため、症状がないにも関わらず
甲状腺ホルモンの数値が低いからという理由だけで
甲状腺機能低下症の薬を出されている場面が多いように感じます。
また、状態が悪い動物の甲状腺ホルモンの数値は正常よりも低くなることが知られています。
偽甲状腺機能低下症(Euthyroid sick syndrome)と言われるものです。
なので、そもそも命の危険があるような場面で甲状腺ホルモンを測定すること自体が無意味だと思います。
もちろん、本当に甲状腺機能低下症になっている患者さんもいらっしゃるのかもしれませんが
甲状腺機能低下症のみで動物の状態が悪くなることは基本的にはありません。
他に病気が隠れていると考えるべきだと思います。
こんなこと書くのはどうなのかなとは思いますが
不適切な場面での検査結果のみで薬を処方するという考え方が
僕には理解できませんし
強い憤りを覚えたので書かせていただきました。
常に適切な医療が提供できるように努めたいと思います。