こんばんは。
4月8日(木)
9時30分から12時
17時から20時です。
以下、駄文です。
今日はなんとなく尿石の話をしてみます。
犬の動物病院来院症例の1%くらいが尿石と診断されると言われています。
てことはお犬様が1日20件くらいくる当院では5日に1回は診断してる感覚です。
確かにそんな感じかも。
治療方法はいたってシンプルで
「溶かす」か「取るか」です。
+αで作りにくい環境を作るといったところでしょうか。
いわゆる予防ですね。
「取る」に関しては腹腔鏡や膀胱鏡の波及によってもしかしたら
スタンダードが変わってくるかもしれません。
特に腹腔鏡は広い視野を確保できる上、高画質なので
1:腹腔鏡がある 2:扱える という条件下では強いでしょう。
とまあこんなとこですが
実際はなかなか、1すらクリアできない場合がほとんどですし、
お腹を開けての外科手術が今もゴールドスタンダードです。
外科をする場合、適正な術式と慎重な手技が物をいうことは当たり前ですね。
。。。
ただ、尿石症といってもガイドラインには
拙速な観血的摘出は慎み、症例の不快感並びに健康組織の不要な損傷が最小限となる非観血的な尿石症の処置が推奨される
となっています。
なのでまずは
ただ「尿石症」と診断するだけではダメで
1:尿石の正体は誰?
2:なんで尿石さんはそこにいるの?
3:尿石さんは悪さしてるの?
4:とけてくれる尿石さんなの?
とまあ職務質問ならぬ尋問を繰り返していくことが重要です。
特に2のなんでは重要で基礎疾患に
腎臓病やクッシング症候群がないかは生死に関わりますので重要ですよね。
1の正体は?というのは
尿石の種類がたくさんあるからです。
でもぶっちゃけほぼ2択です。
ただし、頭の片隅に他の選択肢もないと痛い目見ます。
場合によってはレントゲンに写ってこない場合もあるからです。
2択とは
犬:ストラバイト38% シュウ酸カルシウム35%
猫:ストラバイト50%シュウ酸カルシウム40%
です。
簡単にしちゃうと、ストラバイトは溶かすことが可能で、シュウ酸カルシウムは難しいです。
ただ、ストラバイト一つとっても犬ではウレアーぜ産生菌という最近が関わっている可能性が高く
猫では無菌性のストラバイトが多いとされています。
この辺案外適当にされていて、てことは猫のストラバイトで細菌尿でなければ
抗生物質なんか不要なわけです。
・・・
というように尿石症といっても千差万別です。
ただ、しっかり道筋を立ててあげることで
余計な治療をせずに最短ルートで低侵襲な治療を選択できるので
丁寧な問診や診察は大切です。
では。