病院の今日

12月23日水曜日の診察時間です。セカンドオピニオンも受け付けております。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。

こんばんは。大山です。

12月23日 水曜日の診察時間です。

午前中は 手術が2件ありますので基本的には休診となります。

緊急の方はご連絡いただければと思います。

午後の診察は 16時 から 20時までとなります。

なお、望月獣医師は17時以降不在となります。

よろしくお願いいたします。

 

たまには学術的なことでもブログに書こうかと思います。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/jvim.15864

これは今年の7月にアクセプトされた論文で

うっ血性心不全を呈する僧帽弁粘液腫様変性の犬に対するトラセミドという薬の効果を検討した研究になります。

おそらく今現在日本の動物病院で一番使用されている利尿剤はフロセミドという薬になるとは思います。

トラセミドはフロセミドと同じループ利尿薬に分類される薬ではありますが

フロセミドと比較し、半減期が長いため長時間作用し

かつ、アルドステロン受容体拮抗作用を有するため低カリウム血症を起こしにくいという特徴があります。

ただし、裏を返せば長時間作用することにより

強力な利尿作用により脱水に陥りやすく、腎数値が上がりやすいという点に注意が必要な薬でもあります。

 

そのため、フロセミドによってコントロールが上手くいかない症例対しては

次の選択肢として使用するという感じのイメージで使用されている様に思います。

僕はここ最近、利尿剤を使用しないといけない症例

特に肺水腫に一度陥ったような症例に関しては

フロセミドではなく、積極的にトラセミドを使うようになっています。

なんとなく、その方がコントロールがしやすいようにも感じていました。

 

で、今回のこの研究において

結果としては

肺水腫や発咳の減少効果に関してはフロセミドと同等の効果が認められ

死亡するまでの期間に関しては、フロセミドに対して有意に長くなる、というものでした。

ただし、腎数値の上昇というマイナス点に関しては

やはりトラセミドの方がフロセミドよりも有意に多く認められたとのことでした。

(重大な副作用に関しては有意差はないとの結果です。)

 

これだけ見れば、トラセミドの方がいいやん!となるわけですが

薬の投与回数や一回の投与量など

症例の状態によっても適切な量は変わってくるとは思うので

今回の研究だけで結論づけるのは危険なところもあるかと思います。

ただ、決して悪い薬ではないし

ACVIMの最新のガイドラインにもトラセミドが入ってきてるので

間違いなく治療の選択肢としてはこれから使用頻度は増えてくるものと思われます。

 

動物医療は人間の医療分野と比較すると

どうしても研究データの母数が少なくなってしまいます。

そうするときちんとした統計解析ができなかったり

エビデンスとは到底呼べないような治療方法もあるのが実情です。

ただ、こういう研究の数が増えていくことで

少しずつでもエビデンスというものを構築していくことができれば

少なからずわんちゃんやねこちゃんの生存期間を延ばすことに繋がると思います。

 

それでは今日はこのへんで。

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